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2007.07/27(Fri)

ななついろ★ドロップス第2話「あじさい色の記憶」 

ななついろ★ドロップス第2話「あじさい色の記憶」感想

深夜アニメとしてはあまりに異質なこの作品。第2話は挿入歌まで入っていて、いきなり最終回風に。実際、ななついろ★ドロップス体験版は第2話まで。この第2話では物語上重要な事項が多々紹介されており、次回のプリマ・アスパラス登場から物語の終盤まで、ずっと影響を及ぼします。

設定・用語解説
よくわかるフィグラーレ(アニメ版)

「信じ合う印」について

今回出て来た「信じ合う印(許されるもの同士の印/秘密を守る仲間の印)」は非常に重要なエピソードであるにも関わらず、唐突で理解しがたいと思われます。このエピソードの解釈は、G'sマガジン2007年5月号掲載の漫画(たかみ裕紀版。07年7月現在、単行本未収録)にわかりやすく描かれています。アニメは時間が足りず、すももの思考や細かい描写が思いっきりカットされてます。
要するに、
  • 秋姫すももと八重野撫子(ナコ)の心のつながりは、単なる友情よりもはるかに強い
  • 本当に大切だと思っている人が感じた、優しい気持ち、うれしい気持ち、誰かを好きでいる気持ちは、消したくない
という事です。ナコ視点なら、もう少し分かりやすいかも。
『幼い頃に不思議な体験をして以来、魔法の話をよくしていた親友のすもも。ある夜、すももが魔法に関わりがありそうな事をしているのを見かける。暗いところが怖いはずの彼女が、一生懸命頑張っている。「すもも、小さい頃から探していたものをついに見つけたんだ」と嬉しく思い、雨で濡れたすももを連れ帰って風呂に入れ、服を洗って乾かしてあげる…』
もしここですももに頭を叩かれて記憶を消されたら、視聴者側は結構イヤな気分になるかと思います。たとえ記憶消去が理にかなってるとしても。

「信じあう印」は削れない。そのためいろいろ問題が

正直言うと「信じあう印」のエピソード、削るか改変するかもっと後に回した方がいいんですよね。クラスメートを活躍させたり、原作で印象深かったクッキーエピソードをていねいに描写する方が、分かりやすいし楽しい。でも、
  • 「信じ合う印」エピソードを削るとあちこちで致命的問題が起こり、物語が成り立たない。
  • すももとナコのつながりの強さを丁寧に描きすぎると、全12話に収まらない。
  • 後回しにするとストーリーが矛盾しやすくなる。また、後回しにしても視聴者がすももの感情を納得出来るかどうか微妙。
1クールでのアニメ化は難しい…。

1分25秒の挿入歌。製作委員会さん、空気読みましょう

すももの回想シーンが約1分半続き、すももとナコの幼い頃の情景と共に挿入歌が流れます。不要とは言わないけど、尺が足りなくて原作を削りまくってる中、音大きめでこんなに長い挿入歌を入れたのは…「挿入歌を収めているエンディングCDの販売促進」しかないですよね。
マジで空気読みましょうよ。ね? 回想を20秒ぐらいにしたら、「ナコちゃん、夕べの事、変だと思わないの?」「どうして? だってすもも、小さい頃に言ってたよね」みたいな会話が十分入った。販売促進はいいんです。でも、挿入歌を入れない方がトータルでの売上は絶対上でしたよ。すももとナコの関係の描写が不足気味で、ついていけない視聴者がかなり出たから。

レビュー:前半

唐突・極端に感じられる部分も目立つけど、あの長編ゲームのイメージを壊さないよう、脚本はかなり頑張っています。もし「ヒロインごとに2〜3話ずつ話を作り、誰とも一緒にならない形で終わらせろ」という方針だったらストーリーが破綻したか、原作の特長を生かせない凡作になっていた可能性が大。

朝になると人間に戻っていた
キャプ画像。星のしずくを採った後、すももの部屋で寝たユキちゃん(石蕗)。朝起きると、元の姿に戻っていた。目を覚ましたすももに「これは夢だから!」と言い聞かせて難を逃れる。
登校。信子や圭介が話しかけてくる
学校で、昨夜の事を考える石蕗。やがてすももが登校してくるが、ユキちゃんの時に見た元気一杯な姿とは全然違っている。
おどおどするすもも1
おどおどするすもも。

おどおどするすもも2
撫子の陰に寄り添おうとするすもも。

如月先生のラケットで飛ばされる
元に戻って安心していた石蕗だが、日が暮れると再びユキちゃんに。如月先生の説明を受け、ラケットで再びすもも(ステラスピニア)の元に飛ばされる。
ものすごくいい表情のすもものカットが。原作ではこの頃は「石蕗に好意を持ってる」というより「石蕗を怖がっている」としか思えない様子だったので、結構ほのぼの。如月先生は、最初に全部解説すればいいのに小出し。実は状況を結構楽しんでそう。
  • 日が沈むと人形になり、日が昇ると人間に戻る。
  • 新月の日は1日中人間のまま。満月の日は1日中人形のまま。
  • フィグラーレの秘密は、レトロシェーナの人間に知られてはいけない。
といった事が伝えられます。つまり、石蕗は家と学校で様子が全然違うすももを、両方とも見る事が出来るわけ。しかも、「新月の夜は人間のまま」という、ちょっとおいしそうな設定つきで。

洋服が届く
海外の母親から洋服が届いたすもも。
すもも母「昔、お母さんが作ったお洋服よ。今はすももにぴったりだと思うわ。きっと似合うわよ。お母さんより」
制服
ユキちゃんの着替え
手早く着替えた後、窓の外にユキちゃんがいる事に気づいて招きいれ、ユキちゃんにいろんな服を着せていく。結局、牛柄(カウプリント)のパジャマに落ち着く。相変わらず、自宅ではやたら元気なすもも。
漫画版では「えっ…ちょっと…マジ?」な展開でしたが、アニメはあっさり。で、母が送ってきた服は、どう見てもただのコスプレ衣装。余談だけどユキちゃんが着せられた数々の服は、ナコと一緒に買いに行ってます。

星のしずくを採るが、ナコに見つかる
雨の夜の公園で、星のしずくを採ろうと頑張るすもも。通りかかった撫子が星のしずくを打ち上げ、すももがレードルですくって分離に成功するが、しずくを採っているところを撫子に見られてしまった。だが、撫子は特別驚く事もなく、すももが濡れている事を心配する。
コスプレっぽい服を着たまま星のしずくを拾いに。他の似た作品と違って普通に着替えているせいか、妙な違和感が。
レードルを振り回してこけるシーンあたり、とても動きが綺麗。アニメーターさん、すごくいい仕事してますね。

レビュー:後半

ナコの家へ。正体が完全にばれる
何も言わずにすももを自宅に連れて行き、お風呂を貸してくれ、服を洗濯して乾かしてくれる撫子。ユキちゃんがしゃべれる事、ユキちゃんの名前も撫子の知るところとなる。
パンツや胸などあからさまなシーンはないものの、示唆的なシーンが結構入ってます。
ナコの記憶は消したくない
レトロシェーナの人間にフィグラーレの力を見られた場合、記憶を消さねばならない。しかし、「ナコちゃんの優しさを消す事は出来ない」とすももは拒否する。すももと撫子は、小さい頃からずっと一緒だった。

石蕗に相談するすもも
翌日、ぎこちない態度のすもも。撫子は、すももを家まで送るよう石蕗に頼む。二人が帰宅する途中に雨が降り始め、相合傘の中、すももは石蕗に相談する。
すもも「大切な人の心に、嘘ついちゃう事って、ダメだよね」
石蕗「だめじゃない、たぶん。嘘にも、いろんな意味があるから。大事に思ってるんだろ? その友だちの事。なら、それでいいと思う」
直接的な回答が出来ない石蕗のもどかしさが伝わってくるような場面。彼のアドバイスは微妙に焦点がぼけてますが、ここは明快な回答が必要というわけじゃないんですよね。「すももの心が落ち着くかどうか」。ユキちゃん時に比べて、石蕗とすももの距離はまだまだ遠いんだけど、徐々に縮まっていきます。

信じ合う印/信じあう印
すももの自宅前に来た時、日が暮れそうな事に気づいて慌てて寮に戻る。だが今日は新月だったので人間のまま。
レシピに、撫子の記憶を消さずに済む新しい言葉「トゥ・アーロウナ」が現れたが、今日はユキちゃんに変身出来ない。手紙を使ってこの言葉をすももに伝え、すももと撫子はフィグラーレの秘密を共有する事になる。
レシピには、持ち主のスピニアのレベル(基礎能力、心のあり方など)に応じた言葉の力しか出てきません。「ナコの記憶を消したくない」という強い思いが、トゥ・アーロウナを浮かび上がらせたという流れです。映像的にもかなり綺麗。この言葉を使うと、レトロシェーナの人間にフィグラーレの秘密を話せるようになります。ただし、対象は一人だけで、本当に信じ合っている必要があります。すももとナコはうまくいき、ナコに「信じ合う印」がつけられます。

次回は、第1話に少し出て来た新しいステラスピニアが登場。

やはり、恋愛中心で行くっぽい

「全12話なので、魔法は味付け程度にする。石蕗とすももの初恋物語中心で展開」みたいな話をちらほら見かけたし、第1話で如月先生の解説が省略。第2話で星のしずくをすくう練習がカットされ夏樹たちも登場せず。やはり初恋路線でいき、魔法や友情描写は作品を壊さない程度になるでしょう。


テーマ : ななついろ★ドロップス - ジャンル : アニメ・コミック

タグ : アニメ いとうのいぢ ななついろ★ドロップス

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