けいおん!! 第16話「先輩!」感想
これは…。
ぱっと見は前回と同様、何という事もない日常を描いてるように見えるけど、今回は見ていて非常に楽しい。
各キャラの見せ場や
梓とのからみを掘り下げたり、唯がいい事言ったり、梓の気持ちの変化を描いたり…というあたりかなぁ。
今回の話は単行本未収録(多分4巻に収録)の話にエピソードを大幅追加したものだけど、例によって意味合いは結構違ってます。単に「
ムギ先輩の意外な一面」だった話が、アニメでは
- 梓が、今の自分は自分らしくないと考え、軽音を頑張ろうと決意
- 各キャラと梓のからみ
- 唯がいい事を言う
- 梓が、軽音部のつながりを再確認
- 梓が、自分らしさを宣言しなくなる
- 今の軽音部の雰囲気に完全に染まってる事も再確認
という筋立てに。
「この先輩は、こういう場合はこういう行動を取る」「もし梓がそばにいたら、こういう風に関わりを持つ」というのを、非常にていねいに描いてます。
絆
今回は、「梓が変化した」というか、「軽音部で過ごす事で今のようになった自分を、受け入れる事にした」という方が正確。
「カムバックあたし!」と言わなくなった梓。
また、唯が遊びで貼ったシールのおかげで「ぶ」を取り戻し、軽音部の絆を再確認してる。
「かつての自分に戻ろう」じゃなくて、「軽音部は楽しい」という今の気持ちに素直になる事にしたらしい。
梓のこういう葛藤は、入部直後から何度もやってますね。
あくまで日常
何か壮大な事をやっているかと言えば全然やってないんだけど、普通のアニメでは描かれない日常のちょっとした事をしっかり描き、結果として各登場人物が非常に生き生きとしてる。
修学旅行回の寝る時とかもそうだったし。
ギターを使ってみるムギ。
あと、ここの動きとか、普通は節約のために削られると思う。
シールを貼りまくる唯。
雑誌記事などもあわせて考えると、高校生が日常でやりそうな事のうち、視聴者が見たい事・見ても嫌な気分にならない事を選んで、細かく描いてる印象。
たとえは微妙に悪いけど、
何者かが軽音部をこっそり撮影して、発言や行動が可愛く見えるシーンだけつなぎあわせたかのよう。
今回目立ったのは「属しているグループ内、または自分の中で流行ってる事」の描写で、伏線にもなってる。
しばらくしたら唯はシールを貼りまくるのをやめるだろうけど、考えたら、マイブームとか、仲間内だけで一時的に流行ってる事とかをしっかり描くアニメって、あまりない気が。
他のアニメだと「プロットにあまり関係ない」「手間と金がかかる」「尺に余裕がない」といった理由で、そぎ落とされるんでしょう。実際、描き方がまずかったら日常を淡々と描く退屈なものになるだろうし。
本編前半
梓はそれほど変わってない印象があったけど、1期9話を見ると、入部した頃と今はかなり違う。
後、キャラデザが思ったより変わってました。学年が上がった事を考慮してるらしいけど、澪の髪がえらく薄くなってる…。
けいおんに限らず、アニメ絵は髪の毛のボリューム感がなくなる方向に進化してるけど、デコデコ言われる律より、実は澪の方がおでこが広そう。
今回は、特に梓とムギにいい表情が多かった。堀口悠紀子さんが作画監督のおかげかなぁ。
ケーキを余分に食べ、唯の面倒を見て、すっかり軽音部の雰囲気になじんでしまった梓。
軽音部の活動内容はミーティングばかり。
「カムバックあたし」宣言する梓。
梓のちょっとした表情がいい。
部室に入る時の口調で思ったけど、梓は意外とキャラ付けがプレーンというか、3年生に比べて極端さが薄い印象。ムギとは対照的で心理描写も多いし、実は梓が視聴者目線に一番近いのかも。
うちの近所に女子校が3つあるけど、いずれも6時過ぎに生徒が帰ってるのは見た事なかったです。
公立と違って私立はかなり家が遠い生徒もいるんで、「6時30分まで部活ってのは遅すぎるんじゃ?」と思ってたけど、コメント欄情報によると、こういう学校は普通にあるみたいですね。
部室でムギが寝ていた。
梓のギターを弾いてみるムギ。
新曲を書いてみたムギ。
本当、2期はムギ押しですね。
前も書いた気がするけど、ムギは行動力があり思いきった事もやる分、澪あたりに比べても動かしやすいような気はする。
最初に梓が入ってくる時もそうだったけど、気合を入れるのが軽音部で流行ってる?
ムギが他の軽音部メンバーに比べて少しふっくらしてるのは、つまみぐいのせいか…。
曲を持ち寄ったのは今回はムギだけ。多分いずれ、他のメンバーも持ってくるとは思います。
部室には澪がいた。
お茶の用意をすると思わず言ってしまった梓。
律の課題を手伝うために、律の家に行く事に。
梓はバラードを書いてくるのかな。
澪に対しては、「憧れの先輩」的な対応。
しかし、梓は自分が思っている以上に軽音部の雰囲気になじんでいたという。
本編後半
律の家へ。
聡の行動だけど、姉や妹の友だちがいきなり大勢来たら居心地が悪くなる…というのは何となくわかる。
梓と律の直接的な関わりはあまり描かれなかったんだけど、律が家でドラムの練習をしっかりやってる(練習に使ってる雑誌がぼろぼろになってる)事に、梓が気づく描写が。
ご飯を食べる。
律って、料理を作るのを面倒がりそうな印象があるけど、そうじゃないらしい。
実は、一番バランスが取れたいい子なんじゃないのか。
唯のあほ毛が少し気になったんでここまでの話を少し見直してみたけど、はねてたりはねてなかったりですね。梅雨の話とかからすると、ちょっと油断するとすぐにはねる髪質みたいだけど。
唯とトンちゃんの水槽を洗う事に。
ムギ、澪、唯と順番に一対一になるとか、何だかゲームみたいだなぁ…。
唯に、ムギの曲を教える梓。
最近の自分は自分らしくないと主張する梓に、唯は「だって、あずにゃんはあずにゃんだもん」と答える。
つまりは、今、自然に振舞っている時の姿こそが「自分」であって、「自分らしさ」を無理に追求する事はない、という事かと。
キーホルダーの「ぶ」を落としていたが、裏に貼ってあったシールのおかげで戻ってきた。
唯がシールを貼りまくってるのは、伏線でもあったみたい。
学内の映像は、いろんな部活の3年生と後輩の姿ですね。多くの部活で3年生は受験体制に入りつつ、部活に顔を出して後輩とのつながりを持っている。
軽音部にもそういう先輩後輩のつながりがあって、「ぶ」がそれを象徴している。
今日もケーキをもらう梓。
梓は、軽音部になじんでる自分を自分として受け入れる事になったみたい。
ただ、ケーキをたくさん食べたら、縦方向じゃなくて横方向に大きくなると思う…。
ウェイトレスは猫耳をつけるものと思い込んでいた梓。
軽音部のノリ的に、学園祭で喫茶店をやるとなったら猫耳メイド服はナチュラルに話題に上るでしょうねぇ…。
次回予告「部室がない!」
学園祭前。まだ話数があるせいか、話を引っ張るらしい。
そろそろ学園祭で弾く曲を決めるかな?
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